コラム
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B型肝炎について~ワクチン接種への思い
2016年8月23日
B型肝炎ウイルスは、体に入ると肝炎をおこし、 長く肝臓にすみついて(慢性化・キャリア化)、肝硬変や肝臓がんをおこします。 毎年約2万人がかかっています。 非常に感染力が強いウイルスで、感染経路はB型肝炎を持った母親からの分娩の時に子供にうつったり(母子感染)、父親や家族や友人、ウイルスに汚染された血液の輸血や性行為などでの感染(水平感染)が知られています。 例えば、同じおもちゃで遊んだ子供どうしの唾液を介してうつることもあります。 最近は、3歳以上で感染しても慢性化(キャリア化)しやすい遺伝子型AというタイプのB型肝炎が日本でも広がっています。 私自身、母親以外の家族内感染から急性B型肝炎を発症した1幼児例を経験し、 全出生児のB型肝炎ワクチン定期接種が必要だと強く感じまして、7年ほど前に 小児科学会で発表したこともあります。 甲斐市に小児科・アレルギー科クリニックを開院した今も同じ気持ちです。 そんな私にとって待ちに待った定期接種化ですが、日本でも全員への接種が望ましい状況は変わりません。 対象でないお子さんもぜひ接種をぜひご検討ください。 B型肝炎ワクチン接種は計3回、当院では自費で1回3200円です。