コラム

  • おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)とワクチンについて

    2016年11月1日

    おたふくかぜが山梨県で平年より多く発生しており、
    甲斐市内でも流行している保育園や小学校があります。

    おたふくかぜは、ひとつあるいは複数の唾液腺の腫れを特徴とする全身性疾患で、
    耳のちょうど下に位置する耳下腺の腫れと痛みが最も代表的です。
    感染したお子さんの約3割は、臨床的に明らかな唾液腺腫脹を示さず、
    咳などの呼吸器感染の症状を示すこともあると言われています。

    おたふくかぜの出席停止期間の基準ですが、
    「耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで」とされています。

    唾液腺の腫れは2週間くらい続くお子さんもいます。
    多くの合併症の中でも、髄膜炎は注意が必要です。頭痛や繰り返す嘔吐、歩けないといった症状には注意が必要です。

    おたふくかぜには、任意接種ですがワクチンがあります。
    日本小児科学会は、予防効果を確実にするために、2回接種が必要としています。
    接種の時期は、1歳を過ぎたら早期に1回目を接種し、第2期の麻しん風しん(MR)混合ワクチンと同時期(5歳以上7歳未満で小学校入学前の1年間)で2回目の接種を推奨しています。ぜひ接種を御検討ください。

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